CakePHP4のメモ
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CakePHP4を使ったWebアプリケーションのパフォーマンス向上には、キャッシュの活用やクエリの最適化が重要です。この記事では、CakePHP4での効率的なキャッシュ設定と、アプリケーションの速度を改善する最適化手法を紹介します。大規模なデータを扱うアプリケーションや、複雑なクエリが多い場合に特に有効です。
CakePHP4では、データベースのクエリ結果や設定ファイルのキャッシュなど、さまざまなキャッシュオプションが提供されています。キャッシュを活用することで、アプリケーションのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。
CakePHPのキャッシュ設定は、config/app.php
で行います。以下の設定を追加することで、ファイルキャッシュ、メモリキャッシュ(RedisやMemcached)などのキャッシュドライバを使用できます。
'Cache' => [
'default' => [
'className' => 'File', // または 'Redis' や 'Memcached'
'path' => CACHE,
'duration' => '+1 hours',
'prefix' => 'myapp_',
],
'long' => [
'className' => 'File',
'path' => CACHE . 'long' . DS,
'duration' => '+1 week',
'prefix' => 'myapp_long_',
]
],
クエリ結果をキャッシュすることで、同じデータへのアクセスを効率化できます。cache()
メソッドを使うと、クエリ結果を指定の時間だけキャッシュに保持します。
$articlesTable = TableRegistry::getTableLocator()->get('Articles');
$articles = $articlesTable->find('all')
->cache('recent_articles', 'default') // キャッシュに保存
->where(['status' => 'published'])
->limit(10)
->all();
上記の例では、recent_articles
というキーでキャッシュを設定しています。次回同じクエリが実行される際には、キャッシュされた結果が使用されるため、データベースへの負荷が軽減されます。
データベースクエリの効率化も、CakePHP4のパフォーマンス向上において重要です。不要なデータや関連データの一括取得などを行い、最小限のクエリ数で目的のデータを取得するようにします。
select()
メソッドを使って必要なカラムだけを取得することで、データベースから取得するデータ量を減らし、メモリ使用量を抑えます。
$articles = $articlesTable->find()
->select(['id', 'title', 'created'])
->where(['status' => 'published']);
CakePHPのcontain()
メソッドを使うと、関連データをJOINして一度に取得できます。必要な関連データを一括で取得することで、データベースへのアクセス回数を減らします。
$articles = $articlesTable->find()
->contain(['Comments' => function ($q) {
return $q->select(['id', 'article_id', 'comment']);
}])
->where(['Articles.status' => 'published']);
ここでは、Articles
とComments
をJOINして、記事とそのコメントを一度に取得しています。
データベースクエリ以外にも、設定データやコンテンツのキャッシュを活用することで、頻繁にアクセスされるデータの読み込みを高速化できます。
設定ファイルや、頻繁に変更されないデータをキャッシュに保持することで、データベースやファイルシステムへのアクセスを減らします。
use Cake\Cache\Cache;
// 設定データをキャッシュする
$configData = Cache::remember('app_config', function () {
return TableRegistry::getTableLocator()->get('Config')->find()->toArray();
}, 'default');
ブログ記事やお知らせなどの静的コンテンツをキャッシュに保持することで、毎回のデータベースアクセスを省略できます。
$articleId = 1;
$article = Cache::remember("article_{$articleId}", function () use ($articleId, $articlesTable) {
return $articlesTable->get($articleId);
}, 'default');
Cache::remember()
を使用することで、キャッシュにデータが存在しない場合のみデータベースから取得し、以降はキャッシュされたデータが使用されます。
メモリキャッシュ(RedisやMemcached)を使用すると、ファイルキャッシュよりも高速にキャッシュデータにアクセスでき、特にトラフィックの多いアプリケーションで効果的です。以下は、Redisを使ったキャッシュ設定例です。
Redisがサーバーにインストールされていない場合は、次のコマンドでインストールします。
sudo apt install redis-server
config/app.php
にRedisキャッシュ設定を追加します。
'Cache' => [
'default' => [
'className' => 'Redis',
'host' => '127.0.0.1',
'port' => 6379,
'duration' => '+1 hours',
'prefix' => 'myapp_',
],
],
Redisをキャッシュドライバとして設定することで、キャッシュへのアクセスが高速化されます。
開発時にはデバッグモードを有効にしますが、本番環境では無効にすることが推奨されます。デバッグモードが有効なままだと、詳細なエラーログの出力やSQLログの記録などが行われ、パフォーマンスが低下する原因となります。
本番環境では、config/app.php
のdebug
設定をfalse
に設定します。
'debug' => false,
デバッグモードを無効化することで、不要な情報の記録を避け、アプリケーションの速度を向上させることができます。
CakePHP4でのパフォーマンスチューニングには、キャッシュやクエリの最適化、デバッグ設定の調整が欠かせません。これらの手法を組み合わせることで、アプリケーションのパフォーマンスを大幅に改善できます。今回紹介した最適化手法を活用し、より効率的で高速なCakePHP4アプリケーションを構築してみてください。
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すぺぺぺ
本サイトの作成者。
プログラムは趣味と勉強を兼ねて、のんびり本サイトを作っています。
フレームワークはdjango。
ChatGPTで自動プログラム作成に取り組み中。
https://www.osumoi-stdio.com/novel/